とりあえずキャンプでしょう。

　今回はアラックの特徴・利点などをお伝えしたいと思います。



　一言、工夫に満ちたテントです。

　
　■　アラックの特徴・利点・・・

　大きな特徴・利点は設営の早さのほかにもあります。例えば換気性能・・・



　▲フライシートの内部が結露していると、ちょっとした風でも中は雨が降ったような状態になります。アラックは他ではあまり見たことのないフライシート天井部の２枚構造（インナーも加えると３枚）のため外部からの風が天井部を通り抜け、換気を促し結露を低減します。




　▲インナー上部を開けると天井最高部に達するくらいの位置で、防水非加工生地（メッシュではないのですが通気性のある生地）を使ったベンチレーションが左右にあります。ナロＧＴの大型ベンチレーションのそれと同じものです。





　このベンチレーションを開けても２枚目の天井があるのでダイレクトに天井に穴が開くわけではなく、降雨時でも雨は入りません。この機能により出入り口になる部分を閉じていても空気の流れができて結露しづらいように工夫されているという訳です。




　▲上からですがベンチレーションを開け、インナーも開けるとこんな具合に広く開口します。




　▲この開口を利用して、中に居ながらにして外の様子を確認できます。




　▲そしてこの小フライシートの出入り口部分には「樋」状の布が縫いつけてあり、出入りの際フライから雨が伝わってくることなく快適に過ごせるよう工夫されてもいます。


　もうひとつの特徴は出入り口にあたる２箇所に全室があるということ。



　▲２本のポールで本体を立ち上げ、フライシートの下部をペグダウン等して作るものとは異なり、３本目のポールで作られた２箇所の全室は広い空間を作り出しているのと同時に、本体の剛性も高めていて耐風効果は抜群です。またフライシートはナロGT同様地面にしっかり密着するため外からの雨、風の侵入をしっかりガードしてくれます。（スノースカートの必要を感じないくらい）




　▲そしてインナーとのクリアランスは十分あるため、ガイロープをしっかり張ってテンションをかければ強風時でもフライシートがインナーに接触する事はないと思われます。（風速約１３ｍ/ｓでは問題ありませんでした。ただし風に対して出入り口側を向けた場合）




　▲インナーの出入り口左右は全面開放します。どうです、この開放感♪天井部まで開放するので出入りが非常にしやすく、上部をほんの一部分開けるだけでフライシートのベンチレーションも開閉出来るため便利です。そして大きなメッシュも装備・・・蝶が岳での山行ではあまりメリットを感じませんでしたが、里では有効かと思います。

　大きさは２名でも余裕があるくらい。このテントを目にした登山者は「通常の山岳テントなら３名はいける！」と称しておりました。サイズ的にはアライテントのエアライズ２と同等なので最大３名までは・・・と言う事なんでしょうか。

　ちょっとした比較をしますが、前記エアライズ２にＤＸフライシートを組み合わせた「エアライズ２・ＤＸフライ仕様」の場合重量は２．０７kg。



　アラックの場合テントセット２．５kg・・・約５００ｇの違いでアラックの快適性をチョイスするのも良いと思いませんか?




　▲インナー単体を計測したところ重量は約１kg・・・フロアーレスのシングルウォールテントの使用に問題ない方なら外してしまうとなんと１．５kg・・・あくまでも公式データからの試算ですが虫のいないシーズンだったら、こんな仕様でも良いかも知れませんね。




　▲フットプリント代わりに使用しているMPIオールウェザーブランケットを敷いてみました。今度はこんな仕様でキャンプしてみようかな♪


　次回はデメリット?な部分を書いてみようと思います・・・つづく